昨年度の事業報告⑤:企画展『がばいアーティストたち これ誰が描いたの?』

「〇〇な展覧会を一緒に作りませんか?」に参加した実行委員会により形になった展覧会。
県内外14名の“がばいアーティストたち”の作品を、Tシャツをキャンバスにして展示しました。
県内最大規模のショッピングモール「ゆめタウン佐賀」のセントラルコートにて開催。

 

平成31年2月19日(火)~2月24日(日)/

ゆめタウン佐賀1階セントラルコート/来館者 168000名

 


がばいアーティストたち、がばくない風景

本展実行委員会の皆さんや社会福祉法人はる/SANC のスタッフさんと話し合いを重ねながら、このたびの展示に漕ぎつけました。発表場所と会期は最初に決まっていたので、その条件を最大限活かせるような展示方法についてあれこれ話し合いました。
展示にあたり大事にした点が大きく二つあります。一つは、賑やかな商業施設での展示ということから今回は周囲との異化作用よりも同化作用を重んじました。つまり周りから切り離して目立つように見せるのではなく、周りの空間に馴染ませ自然に見えるように心がけました。これらの作品群が、ひいては作者たちが、日常から切り離されて特別に存在するのではなく日常の中に溶け込んで当たり前に存在している風景を作りたかったからです。
もう一つは、お客さんが作品を見るときに言葉から入るのではなく感覚から入ってもらうよう心がけました。つまり先に説明を読んで頭で理解してから作品を見てもらうのではなく、まず先に作品や空間を感覚から味わってもらい、そこで関心を持った方には説明を読んでもらうという流れにしました。これらの作品群が、ひいては作者たちが、先入観や偏見をもって見られるのを避けたかったからです。
今回のような取り組みがこれからも日常的に継続され、ごくごく当たり前の風景になっていくことを願っています。

「がばいアーティストたち」展アドバイザー
柳健司(美術家/佐賀大学芸術地域デザイン学部教授)
花田伸一(キュレーター/佐賀大学芸術地域デザイン学部准教授)